「わかりました。すぐにでも準備を始めましょう。まずは食料の手配を。こちらに三日ほどかかります。レオンティーナ、君はいつ発てる?」
「三日で準備いたします。グラナック博士に同行を依頼し、今、抱えている仕事の引継ぎなどには、そのくらいかかると思います」
「では、三日後に出(しゅっ)立(たつ)いたします、父上」
これで話は終わったようだ。
退出するようにと言う皇帝の合図を受け、外に出たとたんレオンティーナは膝から崩れ落ちそうになった。
レオンティーナの肘を掴み、ヴィルヘルムが床に座り込むのだけは防いでくれる。
「どうした?」
「緊張しました……それに、こんな大役を仰(おお)せつかるとは思ってもいなくて」
レオンティーナがまた崩れ落ちてしまわないよう、ヴィルヘルムは手を貸してくれた。ゆっくりと廊下を進みながら、話を続ける。
「でも、なぜ私とヴィルヘルム様なのでしょう? 陛下は……私達の目で見てきた報告が欲しいとおっしゃっていましたけれど」
「君は、それだけではないと思う?」
「三日で準備いたします。グラナック博士に同行を依頼し、今、抱えている仕事の引継ぎなどには、そのくらいかかると思います」
「では、三日後に出(しゅっ)立(たつ)いたします、父上」
これで話は終わったようだ。
退出するようにと言う皇帝の合図を受け、外に出たとたんレオンティーナは膝から崩れ落ちそうになった。
レオンティーナの肘を掴み、ヴィルヘルムが床に座り込むのだけは防いでくれる。
「どうした?」
「緊張しました……それに、こんな大役を仰(おお)せつかるとは思ってもいなくて」
レオンティーナがまた崩れ落ちてしまわないよう、ヴィルヘルムは手を貸してくれた。ゆっくりと廊下を進みながら、話を続ける。
「でも、なぜ私とヴィルヘルム様なのでしょう? 陛下は……私達の目で見てきた報告が欲しいとおっしゃっていましたけれど」
「君は、それだけではないと思う?」



