「……私なら、ザリロッド王国からは遠い所に領地を与えると思うんです。その方が、ザリロッド王国とのやりとりに時間もかかるでしょうし、謀反を起こしにくくて安心できるのではないでしょうか。貧しい地は他にもいろいろあります」
ターナジアはザリロッド王国との国境とは近い位置にある。もし、ザリロッド王国がアンドレアスと接触しようと思ったら、やりやすい場所のような気がする。
そんな中、皇帝が、どうしてアンドレアスにターナジアを与えたのか。それが気になって仕方ないのだ。
「それは僕にもわからないけれど……ターナジアは、軍の要所ではないけれど、要所に近い場所ではあるんだよね」
ちょっと失礼、と焼き菓子の載った皿を遠ざけ、ギルベルトは、レオンティーナの前にターナジア近辺の地図を広げた。
「ここ。ターナジアから二日のところにあるウルスラ。この地を巡って、何度もヘイルダート王国とは争っているんだ。ここは交易の要所だから、大きな街道が通っているだろう。それだけじゃない。山の中には昔の街道のあとも残っていて、そこを使えば我が国の要所に侵攻するのが楽になるんだ」
ターナジアはザリロッド王国との国境とは近い位置にある。もし、ザリロッド王国がアンドレアスと接触しようと思ったら、やりやすい場所のような気がする。
そんな中、皇帝が、どうしてアンドレアスにターナジアを与えたのか。それが気になって仕方ないのだ。
「それは僕にもわからないけれど……ターナジアは、軍の要所ではないけれど、要所に近い場所ではあるんだよね」
ちょっと失礼、と焼き菓子の載った皿を遠ざけ、ギルベルトは、レオンティーナの前にターナジア近辺の地図を広げた。
「ここ。ターナジアから二日のところにあるウルスラ。この地を巡って、何度もヘイルダート王国とは争っているんだ。ここは交易の要所だから、大きな街道が通っているだろう。それだけじゃない。山の中には昔の街道のあとも残っていて、そこを使えば我が国の要所に侵攻するのが楽になるんだ」



