レオンティーナの次の仕事は、教育制度の改革を、具体的にどのように進めていくかという計画を立てることだ。大枠を御前会議に提出し、皇帝の許可を得たうえで具体的な計画を進める。
 学校の建設費用、教師をどうやって集めるか、教えなければならないことは何か。

(最初は、養護施設の部屋で基礎の読み書きと計算。それから、職業訓練は、どんな技能が求められているのかによるわよね)

 昔とは違い、養護施設は明るく清潔で、必要以上の人数を詰め込まないように改善されている。その中の何部屋かを、開放するつもりであった。
 基本的な読み書きに、計算、国の歴史。器用な子には針と糸を与え裁縫を学ばせてもいいし、動物と相性がいいなら、馬の世話ができる。鍛冶(かじ)に興味があるのであれば、鍛冶屋に弟子入りさせてもいい。
 計算が得意だったり、接客が向いていたりする者は商家へ。中には、役人に向いている子もいるかもしれないし、兵士になるのが向いている子もいるかもしれない。
 親の仕事を継ぐのもいいが、子供達の未来を大きく開いてやりたいのだ。