申し込みは受諾されているから、レオンティーナが希望すればいつでも発言権を与えられる。報告が終わり、手を上げようとした瞬間、シャンテール大公は別の男性に向き直った。
「では――エグスムント侯爵。この場で議題にのせたいことがあるという話だったな。話してくれ」
「ヘイルダート王国が怪しい動きをしていると、我が領地から報告が入りました。食料やその他物資の流れを見ていると、どこかで戦が起きている――起こそうとしているのかもしれません。皆様にお配りした資料を見てください」
今、エグスムント侯爵が口にしたヘイルダート王国とは、ヴァスロア帝国の西側にある国のことだ。以前から国境地帯にある土地を求めているという話は、レオンティーナも知っている。
前世でも、アーシア王国に追従し、西の土地を奪っていったと記憶している。
(ヘイルダート王国は……アンドレアス殿下の領地のターナジアとも国境を接しているわよね。たしかターナジアは昔、ヘイルダート王国の一部だったんじゃなかったかしら)
「では――エグスムント侯爵。この場で議題にのせたいことがあるという話だったな。話してくれ」
「ヘイルダート王国が怪しい動きをしていると、我が領地から報告が入りました。食料やその他物資の流れを見ていると、どこかで戦が起きている――起こそうとしているのかもしれません。皆様にお配りした資料を見てください」
今、エグスムント侯爵が口にしたヘイルダート王国とは、ヴァスロア帝国の西側にある国のことだ。以前から国境地帯にある土地を求めているという話は、レオンティーナも知っている。
前世でも、アーシア王国に追従し、西の土地を奪っていったと記憶している。
(ヘイルダート王国は……アンドレアス殿下の領地のターナジアとも国境を接しているわよね。たしかターナジアは昔、ヘイルダート王国の一部だったんじゃなかったかしら)



