「そうそう、用事ってのはね、久しぶりに美桜と話したくって。最近どう?学校楽しい?」
「ええ、とても楽しく、充実した日々を過ごしているわ」
お父様はもじもじして上目づかいでこちらを見てきた。
「彼氏とか、いる?」
「いないわよ。だって女子高じゃない」
「そうだけどさ、合コンとかやるんじゃないの?今の若い子って」
お父様も合コンを知っていたのね。
私、相当世間知らずだったみたい。
確かに不可抗力で参加しちゃったことはあるけど、言いつけを破ったことになっちゃうし、言っていいのかな。
「…そうね、一度だけ参加したことあるわ」
「…それで?どうだった?」
お父様の表情は一気に暗くなる。あ、やっぱり言わない方がよかったやつだ。



