「お父様、それで用件はなんです?」
「それは後でいいでしょ!それより僕、美桜が好きなお菓子買ってきたんだ!」
こうなるとお父様は止まらない。
お父様は使用人たちに海外で買ってきたであろう様々な品物を持ってこさせた。
中には私の好きなブランドの服、好きなお菓子、食器に、楽器と本当にたくさんのものがあった。
「お父様、海外に行かれる度にこれだけのものを買ってもらっても困るわ。私の部屋が埋まっちゃう」
「咲桜ちゃんに頼んで部屋作ってもらったから大丈夫!お父さんに任せなさい!」
何を任せるのかしら……。
咲桜ちゃんというのは私のお母様のこと。
今でもラブラブで見ていて恥ずかしくなるような夫婦。
その名のごとく、お母様は桜がよく似合う和風な美人で娘の私でもうっとりしてしまうほど。
お父様はフランス人の母親を持つハーフで綺麗な顔立ちをしている。
いわゆる童顔でもあって、大人びている柊斗より若く見えてしまうほど。
私はそんなお母様とお父様が本当に大好き!



