「そうですね。あれが初めての口づけだと思います」
「意外に癖になるモンでしょ」
「なりません!あんな不純過ぎる行為は」
優花さんはちょっと赤くなって、私を見た。
な、何?変なこと言ったかしら。
「……美桜ちゃんが不純過ぎる行為とかいうと単なるちゅーでもえっちぃことに聞こえちゃう」
「変なこと想像しないで下さい!!」
「美桜ちゃんはウブ過ぎるんだよ。もう慣れようよー」
「慣れません!」
それはそうと、癖になるって何だろう。
柔らかさ?甘さ?強引さ?
そういえば口づけの最中の柊斗の顔、いつにも増して色気があったような気もする。
あと、頬が火照っていてから、愛おしいものを眺めるような眼もしてたっけ。
って、私、今、何を考えて……。
「うわぁ!!!!」
「ちょ、どしたの?そんなに篠原くんとのちゅーが良かったの?」
「私は破廉恥です!!誰か息の根を止めてください!もうだめです…こんなの私じゃないです!!」



