荷物を運び込んだあと、ひなとと柚月はふたりとも、黙々と家具を組み立てていた。 それぞれが棚を組み立て、お互いの手が必要なときだけ、さっと手伝う。 ……なんだろう。 今日、初めて会った人なのに、不思議に阿吽(あうん)の呼吸なんだが……。 焼けたアパートの家具をお兄ちゃんと組み立てたときは大喧嘩だったのに。 まだカーテンも取り付けていない、燦々と日が差し込む部屋で、そんなことを考えながら、ひなとは作業を続けていた。 やがて、柚月が、 「できた。 何処に置く?」 と訊いてきた。