「いやあ~、出てくる出てくるっていうから、私の頭の中では、墓から這い出してきちゃってましたよ〜」 すみません、とひなとは苦笑いして、緒方に言った。 バス停への道を今日は緒方も自転車を押しながら一緒に歩いていた。 「許嫁とジイさんがか……」 と柚月に言われたが。 いや、夏が近いので……とひなとは思っていた。 「父方のジイさんは違う寺の坊主をやっているんだ。 ちなみに、うちの父親は養子だ」 と緒方が言う。 ひなとの頭の中では、今度は、坊主が墓から這い出してきていた。