オフィスラブはじまってました

「その絵があまりにもすごかったので、私は、
『先輩は何者ですかっ!』
と絶賛したもりだったんですが。

 ちょっとテンパってしまい、
『先輩は何様ですかっ!』
と叫んでしまっていたんです」

 しんとなる。

 森崎が、ふう、と溜息をついて言った。

「……そう。
 俺はそのとき、廊下の外の流しで筆を洗ってて聞いてたんだが。

 秋本のせいじゃねえだろ、田中。

 お前の告白、蚊の鳴くような声だったぞ」

 やっぱり、秋本聞いてなかったんじゃねえか、と森崎は言ったが、

「だがっ」
と田中は反論する。