オフィスラブはじまってました

 


「すみません。
 一瞬、此処、アメリカの領土だったかなって思って。

 そのあと、柚月さんの守護霊、アメリカのお巡りさんだったのかなって思ってしまいました」
とひなとは暴露する。

「なんで、突然、飛び地みたいに此処にアメリカの領土がある……」
と煮た春野菜をついでくれながら、柚月が言った。

「いや~、そうですよねー。

 だから、霊かと思ったんですよ。
 ウォーキング中の人たちもこっち見ないし」
と言い訳のように言ったが、冷静に考えれば、このアパートの人たちの妙な動きに慣れているか。

 見えても脳が拒否していたかのどちらかだったのだろう。