「やっと見つけたぞ、この泥棒‼︎」

声の方へ振り向くと、運転免許証と同じ顔の男が俺を指差している。
怒りをあらわにする男から逃げる為、俺はなりふりかまわず走り出す。

「待て‼︎」

男もすぐに走り出し、俺を捕まえようと手を伸ばした。
ヒヤリ、と背中から胸にかけて悪寒がはしった。そして、俺の胸から1本の男の腕が生えていた。

「…は?」