ミリアムはドレスを誉めてくれたけれど、アイリーシャはぼやいた。
十年ぶりの王宮とあって、母の気合の入れ方は半端なかった。
ミカルに同行してもらって都と領地を往復している父のお尻を叩いて、現在人気のデザイナーと仕立屋を押さえさせた。
都に戻った次の日には、次から次へとデザイン画を見せられ、ドレスに使う布を見せられしたアイリーシャは、ぐったりしていた。
さらに二度の仮縫いを経て、ようやく一着目が仕立てあがったのが昨日のこと。
これから招待される機会が増えるからと、一度に十着もオーダーしたものだから、あとの仮縫いが大変だ。
その過酷さを思うと、げんなりしてしまうというのが正直なところだ。
「これからあなたも大変ね。王立魔術研究所に入るって、聞いたけれど」
「ええ、最初は魔術研究所の資料室かな」
「私達は住み込みだから、これからは、王宮で会うこともあるかもね」
ダリアとミリアムは、少し前から王妃付きの侍女として王宮に出仕しているそうだ。実家から通うアイリーシャと違い、王宮に住み込みになる。
十年ぶりの王宮とあって、母の気合の入れ方は半端なかった。
ミカルに同行してもらって都と領地を往復している父のお尻を叩いて、現在人気のデザイナーと仕立屋を押さえさせた。
都に戻った次の日には、次から次へとデザイン画を見せられ、ドレスに使う布を見せられしたアイリーシャは、ぐったりしていた。
さらに二度の仮縫いを経て、ようやく一着目が仕立てあがったのが昨日のこと。
これから招待される機会が増えるからと、一度に十着もオーダーしたものだから、あとの仮縫いが大変だ。
その過酷さを思うと、げんなりしてしまうというのが正直なところだ。
「これからあなたも大変ね。王立魔術研究所に入るって、聞いたけれど」
「ええ、最初は魔術研究所の資料室かな」
「私達は住み込みだから、これからは、王宮で会うこともあるかもね」
ダリアとミリアムは、少し前から王妃付きの侍女として王宮に出仕しているそうだ。実家から通うアイリーシャと違い、王宮に住み込みになる。


