「聖獣はいるだろう。ルルだ。ルルと信頼関係を結んでいる君がやるのが一番いい」
「でも、ルルは聖獣の血を引いているかもしれない、というだけで……」
「やってみる価値はある。それが、呪いの解除につながるというのなら」
「では、誰が契約者になるんですか?」
この場合、契約を結ぶのはアイリーシャ以外いなそうではあるけれど。だって、ルルの飼い主なのだから。
気が進まないのは、アイリーシャの身勝手というものだ。
ルルは誰にでも懐くが、エドアルトに契約者になれというわけにもいくまい。
(となると……いろいろと大変なことになりそう)
つい先日だって、ヴァレリアからひどい言葉を投げつけられたばかりだ。呪いを解く力を手に入れたなんてことになったら、ますます悪意を向けられる可能性が高い。
(……でも)
それは、わがままというものではないだろうか。
今、ここに誰かを助けることのできる力を持っていて。それでも、その力を行使したくないというのは、アイリーシャのわがままではないだろうか。
「君に無理強いをするつもりはない――もし、ルルが許してくれるなら俺が契約者になってもいい」
「でも、ルルは聖獣の血を引いているかもしれない、というだけで……」
「やってみる価値はある。それが、呪いの解除につながるというのなら」
「では、誰が契約者になるんですか?」
この場合、契約を結ぶのはアイリーシャ以外いなそうではあるけれど。だって、ルルの飼い主なのだから。
気が進まないのは、アイリーシャの身勝手というものだ。
ルルは誰にでも懐くが、エドアルトに契約者になれというわけにもいくまい。
(となると……いろいろと大変なことになりそう)
つい先日だって、ヴァレリアからひどい言葉を投げつけられたばかりだ。呪いを解く力を手に入れたなんてことになったら、ますます悪意を向けられる可能性が高い。
(……でも)
それは、わがままというものではないだろうか。
今、ここに誰かを助けることのできる力を持っていて。それでも、その力を行使したくないというのは、アイリーシャのわがままではないだろうか。
「君に無理強いをするつもりはない――もし、ルルが許してくれるなら俺が契約者になってもいい」


