エドアルトがじっと見ると、神官長の額に汗が浮かんだ。その汗を、神官服の袖で拭い、それでも神官長はエドアルトから目を離そうとはしなかった。
「ええ。王家としても、神殿を敵に回したくはないでしょう? 祈祷が受けられなくなる」
「――別に」
ぴしゃりと言うと、神官長は顔を歪ませた。
エドアルトが、そんな反応を返すとは思ってもみなかったのだろう。
(祈祷を受けられなくなるって、本来ならものすごく大ごとのはずなんだけど……)
アイリーシャは、信仰心が篤いというわけではない。なにしろ、アイリーシャをこの世界に連れてきた神様が”アレ”だ。
だが、エドアルトまで、そんな風に口にするとは思わなかった。
「別に、あなたに祈祷してもらわなくともかまわない。この世の神官は、あなた一人というわけでもないだろう」
そう言うと、ますます悔しそうな表情になる。けれど、エドアルトは止まらなかった。
「話をするか、しないか。俺の話を聞く気がないのなら、この事実を公表させてもらうがかまわないな」
「……これは」
「ええ。王家としても、神殿を敵に回したくはないでしょう? 祈祷が受けられなくなる」
「――別に」
ぴしゃりと言うと、神官長は顔を歪ませた。
エドアルトが、そんな反応を返すとは思ってもみなかったのだろう。
(祈祷を受けられなくなるって、本来ならものすごく大ごとのはずなんだけど……)
アイリーシャは、信仰心が篤いというわけではない。なにしろ、アイリーシャをこの世界に連れてきた神様が”アレ”だ。
だが、エドアルトまで、そんな風に口にするとは思わなかった。
「別に、あなたに祈祷してもらわなくともかまわない。この世の神官は、あなた一人というわけでもないだろう」
そう言うと、ますます悔しそうな表情になる。けれど、エドアルトは止まらなかった。
「話をするか、しないか。俺の話を聞く気がないのなら、この事実を公表させてもらうがかまわないな」
「……これは」


