神殿に到着するなり、エドアルトは近くにいた神官をつかまえて言い放った。彼がこう高圧的な言い方をするのは珍しい。
慌てた様子で神官が奥に入っていくのを、エドアルトは悠々と追いかける。その後から、近衛騎士達がついていく。最後尾がアイリーシャだ。
エドアルトの警護に、ヴィクトルの他三名の騎士がついていたけれど、いずれも体格に恵まれている。彼らが神殿の中を歩く姿は珍しくらしく、すれ違う者達がぎょっとしたような目をこちらに向けていた。
「神官長、入るぞ」
神官長の部屋は、一番奥にある。
(あ、あら……?)
入ったとたん、部屋の空気がひんやりとしている。
エドアルトが、剣に自らの魔力をまとわせる準備を始めたからだ。大きなデスクに向かっていた神官長は、こちらを見るなりたしなめるような声を上げた。
「殿下、失礼でしょう――何があったというのですか」
「幾度面会を申し込んでも断られたからな。強行突破させてもらうことにした」
「神殿を敵に回すおつもりですか?」
「敵?」
慌てた様子で神官が奥に入っていくのを、エドアルトは悠々と追いかける。その後から、近衛騎士達がついていく。最後尾がアイリーシャだ。
エドアルトの警護に、ヴィクトルの他三名の騎士がついていたけれど、いずれも体格に恵まれている。彼らが神殿の中を歩く姿は珍しくらしく、すれ違う者達がぎょっとしたような目をこちらに向けていた。
「神官長、入るぞ」
神官長の部屋は、一番奥にある。
(あ、あら……?)
入ったとたん、部屋の空気がひんやりとしている。
エドアルトが、剣に自らの魔力をまとわせる準備を始めたからだ。大きなデスクに向かっていた神官長は、こちらを見るなりたしなめるような声を上げた。
「殿下、失礼でしょう――何があったというのですか」
「幾度面会を申し込んでも断られたからな。強行突破させてもらうことにした」
「神殿を敵に回すおつもりですか?」
「敵?」


