それが、エドアルトの言う交渉手段のひとつらしい。
「しかし、よくこれだけ調べましたよね……いつの間に、これだけ調べていたんですか」
ヴィクトルがそう言った。
首都デスキアに、警備組織は二つある。ひとつが王宮の警護及び王族の警護にあたる近衛騎士団。もう一つは、町中の治安維持に努める首都警備隊だ。
二つの組織は、時に反目し合うことはあるものの、それなりに協力し合ってやっている。
そして、神殿の調査は、首都警備隊に任されていた。
「俺が直接動いた」
「殿下が?」
「そうだ。近衛騎士団を動かすと、俺の存在が気づかれる。首都警備隊に協力を依頼した」
エドアルトが直接問いただしたら、皆、実に気持ちよく教えてくれた。エドアルトににらまれるのと、神官長ににらまれるのとどちらがましかと考えたらしい。
正確に状況を判断できるだけの目があってよかったと思う。
「まあ、たしかに殿下に直接尋問されて口を閉じていられるやつはそうそういないでしょうけど……神殿の殿下に対する心象が悪くならないかが心配ですよ」
「しかし、よくこれだけ調べましたよね……いつの間に、これだけ調べていたんですか」
ヴィクトルがそう言った。
首都デスキアに、警備組織は二つある。ひとつが王宮の警護及び王族の警護にあたる近衛騎士団。もう一つは、町中の治安維持に努める首都警備隊だ。
二つの組織は、時に反目し合うことはあるものの、それなりに協力し合ってやっている。
そして、神殿の調査は、首都警備隊に任されていた。
「俺が直接動いた」
「殿下が?」
「そうだ。近衛騎士団を動かすと、俺の存在が気づかれる。首都警備隊に協力を依頼した」
エドアルトが直接問いただしたら、皆、実に気持ちよく教えてくれた。エドアルトににらまれるのと、神官長ににらまれるのとどちらがましかと考えたらしい。
正確に状況を判断できるだけの目があってよかったと思う。
「まあ、たしかに殿下に直接尋問されて口を閉じていられるやつはそうそういないでしょうけど……神殿の殿下に対する心象が悪くならないかが心配ですよ」


