その分、行使できる回数は多いから、自分の身を守らなければならない事態が発生したら、次から次へと攻撃魔術を叩きこんで相手を殲滅することになる。
対してミカルの場合。彼の持つ魔力の量というのは非常に少ない。王宮魔術師の中では、平均だろう。下から数えた方がはやいかもしれない。
彼が天才と呼ばれ、十五にして王宮魔術師筆頭の地位を勝ち取ったのは、魔術に熟練した者しか扱うことのできない上級魔術を使うことができたからだ。それも、現代では彼しか扱うことのできない魔術である。
それは、彼が幼い頃から激しい訓練を積み重ねた結果、花開いた才能と言えるかもしれない。
けれど、彼の場合何発も攻撃魔術を叩きこむわけにはいかないから、一撃必殺。最大の攻撃魔術を叩きこんで敵を殲滅することになる。
誰も扱うことのできない魔術を扱うことができるから、彼は天才なのだ。
「それで、ルルのことなんですけど兄が、"聖獣"の血を引いているのではないかと兄が言うんです。今までのことを考えたら、その可能性も否定できないと思うんですが、所長はどう思いますか?」
アイリーシャの膝の上にいるルルは、おとなしくしていた。
対してミカルの場合。彼の持つ魔力の量というのは非常に少ない。王宮魔術師の中では、平均だろう。下から数えた方がはやいかもしれない。
彼が天才と呼ばれ、十五にして王宮魔術師筆頭の地位を勝ち取ったのは、魔術に熟練した者しか扱うことのできない上級魔術を使うことができたからだ。それも、現代では彼しか扱うことのできない魔術である。
それは、彼が幼い頃から激しい訓練を積み重ねた結果、花開いた才能と言えるかもしれない。
けれど、彼の場合何発も攻撃魔術を叩きこむわけにはいかないから、一撃必殺。最大の攻撃魔術を叩きこんで敵を殲滅することになる。
誰も扱うことのできない魔術を扱うことができるから、彼は天才なのだ。
「それで、ルルのことなんですけど兄が、"聖獣"の血を引いているのではないかと兄が言うんです。今までのことを考えたら、その可能性も否定できないと思うんですが、所長はどう思いますか?」
アイリーシャの膝の上にいるルルは、おとなしくしていた。


