転生令嬢はご隠居生活を送りたい! 王太子殿下との婚約はご遠慮させていただきたく

「一定以上の魔力を持っている人物――ということだけがわかっています。どの属性が強いかというのは関係なさそうですね」
「でもそれなら、倒れているのが貴族や資産家ばかりというのはおかしいですよねぇ……? 爵位を持たない人や、資産家ではない人の中にも魔力を持たない人はいると思うのですが」

 身体にためることのできる魔力の量については、生まれつきの素質が大きくものをいうこともあり、貴族や資産家に偏っているのはなんだかおかしい。
 一般の人の中にも、魔力の多い人というのは存在するのだ。

「その理由はわかりませんから、魔力の高い人には、一人にはならないようにと伝えています。すぐに誰か呼んでもらった方がいいですからね」
「私もですか?」

 魔力の量が多い者が倒れているということは、アイリーシャもその可能性が高い。

「ええ。アイリーシャ様の場合、護衛もいますから、倒れた時に発見されないという点については、心配する必要はないと思いますが……当面、ノルベルト様にも書庫で作業するよう伝えておきます」