おとなしく差し出された手の匂いを嗅いでいる。安心してもいいと判断したらしく、ぺろりとルジェクの手を舐めた。
「今まで、飼う機会がなかったけどな。よしよし」
ルジェクの方も目を細め、子犬の頭をなでたり顎の下をくすぐったりと忙しい。こんなに犬を歓迎してくれるとは思わなかった。
「街で拾ったの。飼い主が見つからなかったら、家で飼ってもいい? お父様とお母様、許してくれるかしら。ちゃんと面倒は見るわ!」
「もちろんだとも! リーシャの願いをだめとは言わないだろう。今まで、わがままを言わなかったんだから」
ルジェクの言葉に、少し、申し訳ないような気がしてきた。
アイリーシャが領地で暮らすことになったのは、アイリーシャが不必要なところで魔力を使ってしまったから。
兄達は幼い頃から母と引き離されることになってしまったのに、文句も言わなかった。
「ノルヴェルトお兄様と、ヴィクトルお兄様はどうかしら」
「二人とも犬は好きだぞ、なあノルヴェルト」
「俺にも抱かせてくれ!」
二階から降りてきたノルヴェルトも、アイリーシャの腕の中にいる子犬にメロメロになった。
「今まで、飼う機会がなかったけどな。よしよし」
ルジェクの方も目を細め、子犬の頭をなでたり顎の下をくすぐったりと忙しい。こんなに犬を歓迎してくれるとは思わなかった。
「街で拾ったの。飼い主が見つからなかったら、家で飼ってもいい? お父様とお母様、許してくれるかしら。ちゃんと面倒は見るわ!」
「もちろんだとも! リーシャの願いをだめとは言わないだろう。今まで、わがままを言わなかったんだから」
ルジェクの言葉に、少し、申し訳ないような気がしてきた。
アイリーシャが領地で暮らすことになったのは、アイリーシャが不必要なところで魔力を使ってしまったから。
兄達は幼い頃から母と引き離されることになってしまったのに、文句も言わなかった。
「ノルヴェルトお兄様と、ヴィクトルお兄様はどうかしら」
「二人とも犬は好きだぞ、なあノルヴェルト」
「俺にも抱かせてくれ!」
二階から降りてきたノルヴェルトも、アイリーシャの腕の中にいる子犬にメロメロになった。


