「今日は、ガーデンパーティーの時にこれを着るのよ。楽しみでしょう」
ピンクのふわふわとしたドレスの首元にはレースの襟とリボンの飾りがつけられていて、袖口にもたくさんのレースがあしらわれている。
腰には、ドレスより少し色の濃いピンクのリボンを巻いて、フリルを幾重にも重ねたふわっとしたスカートのとても可愛らしいドレスだ。
(……昨日までは、このドレス……めちゃくちゃ可愛いって思ってたんだけど……! 可愛いんだけど、可愛いんだけど……!)
そのまま再び床に崩れ落ちそうになる。
いや、実際可愛らしいことは可愛らしいのだ。五歳の少女なら、喜んで身に着けるだろう。
――けれど。
(十八にもなって、こんなドレスを着るなんてないわぁ……。ありえない……あ、でも私五歳だからいいの……?)
まだ、混乱しているが、朝起きた瞬間、記憶が戻っていたら誰だってそうなると思う。
――アイリーシャ・シュタッドミュラー。シュタッドミュラー公爵家の一人娘。
たしかに、転生先として選んだのはアイリーシャだったけれど、望んでいたのはこうじゃない。
ピンクのふわふわとしたドレスの首元にはレースの襟とリボンの飾りがつけられていて、袖口にもたくさんのレースがあしらわれている。
腰には、ドレスより少し色の濃いピンクのリボンを巻いて、フリルを幾重にも重ねたふわっとしたスカートのとても可愛らしいドレスだ。
(……昨日までは、このドレス……めちゃくちゃ可愛いって思ってたんだけど……! 可愛いんだけど、可愛いんだけど……!)
そのまま再び床に崩れ落ちそうになる。
いや、実際可愛らしいことは可愛らしいのだ。五歳の少女なら、喜んで身に着けるだろう。
――けれど。
(十八にもなって、こんなドレスを着るなんてないわぁ……。ありえない……あ、でも私五歳だからいいの……?)
まだ、混乱しているが、朝起きた瞬間、記憶が戻っていたら誰だってそうなると思う。
――アイリーシャ・シュタッドミュラー。シュタッドミュラー公爵家の一人娘。
たしかに、転生先として選んだのはアイリーシャだったけれど、望んでいたのはこうじゃない。


