「それ以上、見ないで。……脳みそが溶けちゃいそうだから」
宗介は楽しそうにクスクスと笑っている。
「だって、紅が俺を信じてくれないから」
「信じる。信じます! だからもう……」
これ以上誘惑しないで。そう言いかけた、紅の唇を宗介が奪った。息もつけないほどの激しいキスに、紅はドロドロに溶かされていく。
あの夜から、キスは何度も繰り返した。でも、初めてより二回目が、三回目より今が、ずっとずっと甘くて刺激的だ。彼への思いが積み重なっていく分だけ、快楽も深くなっていく。きっと永遠に抜けられない底なし沼だ。
「俺がどれだけ紅を愛しているか、これから一生かけて教えてやる。他の女に嫉妬してるヒマなんて与えないよ」
「……うん」
それからふたりは、紅の部屋に帰った。自分の部屋に……というのは紅の希望だった。
出された紅茶を飲みながら、宗介は言う。
「紅がせっかくお洒落してるんだし、どこかいいホテルでも取ったのに」
今夜は再婚約の記念すべき夜だからと、宗介は言ってくれた。
「ありがとう。でも、宗くんもうすぐ
引越しちゃうでしょ。私の部屋で一緒に過ごせるのもあと数日だけだし……」
「引っ越すのは俺だけ?」
そう聞かれて、紅は弾かれたように顔を上げる。宗介は穏やかな笑みを浮かべていた。
「紅もおいでよ。もう一日だって、離れてなんかいたくない」
宗介は楽しそうにクスクスと笑っている。
「だって、紅が俺を信じてくれないから」
「信じる。信じます! だからもう……」
これ以上誘惑しないで。そう言いかけた、紅の唇を宗介が奪った。息もつけないほどの激しいキスに、紅はドロドロに溶かされていく。
あの夜から、キスは何度も繰り返した。でも、初めてより二回目が、三回目より今が、ずっとずっと甘くて刺激的だ。彼への思いが積み重なっていく分だけ、快楽も深くなっていく。きっと永遠に抜けられない底なし沼だ。
「俺がどれだけ紅を愛しているか、これから一生かけて教えてやる。他の女に嫉妬してるヒマなんて与えないよ」
「……うん」
それからふたりは、紅の部屋に帰った。自分の部屋に……というのは紅の希望だった。
出された紅茶を飲みながら、宗介は言う。
「紅がせっかくお洒落してるんだし、どこかいいホテルでも取ったのに」
今夜は再婚約の記念すべき夜だからと、宗介は言ってくれた。
「ありがとう。でも、宗くんもうすぐ
引越しちゃうでしょ。私の部屋で一緒に過ごせるのもあと数日だけだし……」
「引っ越すのは俺だけ?」
そう聞かれて、紅は弾かれたように顔を上げる。宗介は穏やかな笑みを浮かべていた。
「紅もおいでよ。もう一日だって、離れてなんかいたくない」



