あれから一週間以上がたった。

……彼方くんは相変わらず怖いまま。
話しかけても、「話しかけんな」と睨まれてもう怖すぎる。

もう、諦めよっかな。仲良くなるなんて無理だよ……。

あくびをしながらリビングに行くと、お母さんが今から出ていくところだった。



「あら、おはよう一華。お母さんもう行くんだけど、彼方くんが起きてこないのよ」

「え?」

「このまま起きてこないようなら見てきてあげてくれる?じゃあ、行ってきまーす!」

「え?え、ちょ……っ!!」


バタン、とドアをしめて行ってしまったお母さんにポカーンと突っ立ってることしか出来なかった。