片瀬くんは目を見開いて微笑む私をじーっと見て、 「一華ちゃんなら、彼方を変えてくれそうだな……」 「え?」 「なんでもないよ」 小さな声でぼそっと何かを囁いた片瀬くんの言葉を拾うことは出来なかった。 話しているとすぐに教室について、女の子に誤解されると困るから!と言ってバラバラに教室に入った。 ――――――――――― ――――――― 《帰りにお買い物頼んでいいー??》 スマホを開くとメッセージアプリにそうお母さんから連絡が。 「……ごめん、絹ちゃん。おつかい頼まれちゃった……」