危険な溺甘同居、始めます!





「泣くなよ」

「…っ泣いてないよ」

「震えてるよ」

「…っ泣いてないもん」


ぎゅうっと力を強くする。
それに彼方くんは笑って、


「ほんとかわいいね」


と耳元で囁くものだから。心臓がもっともっと大きく動いた。



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「おはよう」


次の日の朝、いつもと同じ時間に起きて制服に着替えてリビングに行く。
朝起きても彼方くんはいなくて、リビングに行っても彼方くんはいなくて。

やっぱり、寂しいなぁ……っ。


昨日、あの後彼方くんと麗さんは帰ってしまって。彼方くんと、約束を交わせたのがすごく嬉しかったけど。嬉しいのと悲しいのでやっぱり泣いてしまった。


そしていつも通り朝ごはんを食べる。
歯磨きして、髪の毛を整えて、唇を保湿して。


「行ってきます!」


玄関に行くといつも彼方くんは待っていてくれるけど、今日からはいなくて。
でも学校で会えるから!と思ってなんだか楽しみになる。