ボソッ呟く一華にそう言うと、また「っ、ばか!」と返ってくる。
しばらく、無言の状態が続く。でもそれが心地いい。
「……」
「……一華?」
ちらりと一華の顔を見ると、目をつぶって規則正しい呼吸の音が聞こえてきて。
え、嘘。
「寝た……?」
返事がない。
……っ、なんでこの状況で寝れるの。
俺なら、絶対無理なんだけど。
「ばか、なんでこんな無防備なの」
一華の髪をサラッと耳にかけるとよく一華の顔が見える。
「……可愛い」
ボソッと無意識に出る声。
「…お疲れ、おやすみ一華。好きだよ」
そう言って一華のおでこに軽くキスを落として、一華の部屋のベッドへと運んだ。

