分かりやすくショックを受けため息をつく。
日佳は1度自分の部屋に行って荷物を取りに行った。


「に、日佳に……女の影が……ぅぅ」

「……俺にもそうなればいいのに」

「へ?」


終始見てた彼方くんが少し不機嫌そうな顔で私を見る。
……どういうことだろう、彼方くん、女の影がほしいのかな…。
そう思うと少し胸の奥がズキっと傷んだ。
……?なんだろ、痛い。


「そうじゃなくて、一華、俺にも嫉妬すればいいのにって」

「……?」


余計わけがわからなくなる。
そんな私を見て、はぁとため息をつく彼方くんは


「…鈍感」

「えぇ?!」


なんて言った。
な、どういうことそれ……!!なんか、なんか私ディスられてる!!
彼方くんと目を合わせてふんっと怒ると、


「ははっ、ごめんって」


笑いながら彼方くんはそう言うから許してしまうじゃないか。