お祭り会場に到着。
花火が終わった後の集合場所を決めて、透瑠パパと一旦お別れ。
まずは花火が始まる前に腹ごしらえをすることに。
さて、何食べようか。
人混みに入る前に、近くに何の屋台があるか見ておこう。
「あの……写真撮りませんか?」
「へ? あぁうん! 撮ろっか!」
遠くから屋台を眺めていると、スマホを持った透瑠くんに写真をお願いされた。
人が少ない場所に移動して、撮影開始。
自撮りに慣れてないと口にしていた透瑠くんだったけど、綺麗に撮れていた。
だけど……。
「ねぇ、こっちで撮ろうよ。浴衣よく写るし」
横に向けられていたスマホを縦にした。
せっかくの浴衣があまり映ってないんだよね。あと、背景に人がたくさん映ってるし。
だったらいっそのこと、背景をなくせばいいと思い、縦画面にした。
「あの、シャッターお願いします」
「あ、はっ、はいっ」
至近距離だからか、画面に映る顔がひきつっている。返事もたどたどしい。
もしかして緊張してる……?



