リビングへ向かう途中、透瑠パパと透瑠ママに呼び止められた。
「おはようございます」
「おはよう。昨夜は透瑠がお世話になったみたいで……ごめんね? 寝にくかったでしょう?」
「いえ、元々は私が呼び出したんですし。熟睡できたので大丈夫です」
「そう? 蹴られてない? あいつ寝相悪いから……」
「大丈夫ですよ! どこも痛くないので!」
親子揃って目が大きいから圧力がすごい……。
本当に大丈夫です。被害はないです。
ケガもないです。安心してください。
質問攻めする2人にそう告げてリビングへ。
「ウチの娘がごめんね。夜中までゲームに付き合わされたんでしょ?」
「あっ、はい……こちらこそ、タブレットをお借りしちゃってすみません」
「大丈夫だよ。それよりよく眠れた? 屋根裏部屋で寝ちゃったんでしょ? 体痛くない?」
「大丈夫です! ぐっすり眠れたので!」
ドアを開けると、透瑠くんが私の父に質問攻めされながら、キッチンでお湯を沸かしていた。
わ、おんなじこと言われてる。
さっきは顔面蒼白だったけど……戻ってるみたい。良かった。



