小動物な後輩君の愛が深すぎる

すると、まるで思考が現実化したかのように、値下げされている服の売り場に、白のレースワンピースが置いてあるのが目に入った。


長袖かぁ。季節を考えると、早くて3ヶ月後に着られるかな。

ふくらはぎぐらいの長めの丈で、可愛らしさもありつつ、上品な雰囲気がある。


でも、私には似合わないと思う。

こういう服は、菫みたいな優しい雰囲気がある子が着たほうが映えるんだよね。



「どう? って、その服可愛い!」



手に取ったまま見つめていると、パーカー姿の菫がやってきた。

満足げな表情から、かなり気に入っている様子。



「似合うね。それにデニム合わせると良さそう」

「えへへ、ありがとう。それ買うの?」

「あー……似合うかな?」

「可愛いと思うよ! ほら!」



鏡の前で服を当ててみる。

この系統の服は全く着ないから、違和感がある。



「モルくんとのデートにぴったりだと思うよ?」

「デートねぇ……」

「ホニョホニョって喜びそう」

「今の鳴き声⁉」



菫は動物好きで優しくて美人さん。だけど……このように、少し不思議ちゃんなところがある。