小動物な後輩君の愛が深すぎる

透瑠くんと別れて日替わりランチを平らげる。

彼女のようなグイグイ来るタイプは苦手なんだろう、終始顔がひきつっていた。


透瑠くんには気の毒だけど、完全に菫に気に入られたっぽい。



「何度もバッタリ会うなんて、なんか運命的だよね!」

「そうかな。偶然だと思うけど」



昔は運命はあると信じていた。

性格は違えど、好きなものがこれでもかってくらい一緒で、そして居心地も良くて。

お互いに「ウチらって運命じゃない⁉」と言い合う存在がいた。


だけど、彼女はもうこの世にいない。



「ええ~、そう? モルモットくんとお似合いだと思うけどな」

「そんなにくっついてほしいの?」

「うん! だって顔がイキイキしてるもん! 黒瀬くんと上川くんと一緒の時とは違ったイキイキというか……」



力説する菫。

自分では気づかなかったけど、そんなにわかるものなのか。



「私は清花に会えたの、運命だって思ってる。
こんなに楽しく話せる女友達初めてだったから。ありがとう」

「いやそんな……こちらこそありがとう」



菫は今まで女友達がおらず、ずっと寂しい思いをしてきたらしい。

初めて一緒に遊んだ時は、泣いて喜んでくれたんだよね。