小動物な後輩君の愛が深すぎる

胸を撫で下ろすと、ほんのり頬を赤く染めた。

デートって言っただけで照れてる。反応が可愛いなぁ。


予想通り、内容は怜也くんとのデートのことだった。

しかし、少々浮かない様子。


というのも、怜也くんは魚よりも服に興味があると気づき、返事をしたものの、気を遣わせてしまったのではないかと心配に思ったんだそう。


なんて優しい子なの……。

大丈夫。魚の勉強するって言ってたから安心して!

そう言いたい気持ちを抑え、不安げな彼女に言葉をかける。



「大丈夫だよ。怜也くん、今日すごく嬉しそうだったから。気になるんなら、次はショッピングに誘えばいいし」

「そう? それなら良かった」



笑顔が戻り、またほんのり頬が赤くなった。


ん? この反応は、もしかして怜也くんのことが好きなのかな?
そうだとすると、両片想い……⁉

うわ~! キュンキュンする~!
無事に結ばれるといいなぁ。



「あっ」



視線を前に向けると、廊下を歩いている透瑠くんと目が合った。

丸い瞳をさらにまん丸にして驚いている。

プッ……間抜けな顔……。