「清花さんは家でどんな風に勉強してるんですか?」
「夢中になるとご飯食べるの忘れちゃうから、時間を決めてやってるよ」
「食べるのを忘れるくらい夢中になれるの、すごいですね……」
「そうかな?」
雑談しつつも、勉強を進める私達。
透瑠くんの教科書には、細かい説明がビッシリ書き込まれていた。
私は先生の話や説明はノートに書いていたため、教科書には蛍光ペンで線を引いたことくらいしかない。
「テスト終わったら隼くんと遊びに行く予定なんですけど、一緒にどうですか?」
「あー、ごめん。友達と約束してる」
「そうですか……」
ありゃ、またさっきのローテンションに戻っちゃった。
こんなにわかりやすい子だったっけ?
「あ、女の子だから安心して?」
「まだ何も言ってないですよ⁉」
まだって、聞くつもりだったのね。
コロコロ表情変わって、本当見てて飽きない。
ホームルームが始まる5分前に教室に帰還。
隣で怜也くんがうっとりした顔でスマホを眺めている。



