小動物な後輩君の愛が深すぎる


……って、えええ⁉
自由人で遅刻魔で三日坊主の隼くんが勉強……⁉
雨でも降るんじゃないか⁉



「……なんだよその顔。俺だって勉強するぞ。これでも昨日は、勉強するために早く登校したんだぜ?」



わー、すげードヤ顔。
確かに、朝寝坊が多い隼くんにしては早起きできたのはすごい。



「マジで? 今日も?」

「……今日は寝坊したからいつも通り」



てへへと笑った隼くん。

あー……遅刻ギリギリだったんだな。
もはや三日坊主ならぬ一日坊主……。



「あ、そうそう、清花も来てるよ。さっき窓際の席で本読んでた」

「そうなの? 行ってくる!」




隼くんと別れ、窓際の席に向かう。

すると、ちょうど真ん中の席で読書している清花さんの姿を捉えた。

横顔に見惚れつつ声をかける。



「清花さん、こんにちは」

「あ、透瑠くん! また会ったね」



ニコッと優しく笑った清花さんは、「こっち座りなよ」と場所を空けてくれた。