目を閉じた途端、脳内で声が飛び交う。
透瑠くんも同じ気持ちだったりするのかな。
頬に吐息と髪の毛が触れたのを感じた。
ついにキスする日が──と思ったのもつかの間。
柔らかい感触が広がったのは、唇ではなく左の頬だった。
「え……?」
「……すみません、俺のほうが準備できてませんでした」
目を開けると、透瑠くんの頬がほんのり紅潮している。
えええ、あれだけキスしたいって言ってたのに……あっちも私と同じくらい緊張してたんだ。
緊張が解けて、油断した瞬間。
「次はここにキスするね? お邪魔しました」
いたずらっ子みたいな笑顔で優しく唇をポンポンされた。
「今のはズルいって……」
1人になった玄関で唇を押さえ、その場にしゃがみ込む。
私が好きになったのは、真面目な小動物君かと思いきや、
予想以上に甘えん坊で、一途で、あざとくて、
私への愛が深すぎる、小悪魔な男の子だったみたいです。
END
透瑠くんも同じ気持ちだったりするのかな。
頬に吐息と髪の毛が触れたのを感じた。
ついにキスする日が──と思ったのもつかの間。
柔らかい感触が広がったのは、唇ではなく左の頬だった。
「え……?」
「……すみません、俺のほうが準備できてませんでした」
目を開けると、透瑠くんの頬がほんのり紅潮している。
えええ、あれだけキスしたいって言ってたのに……あっちも私と同じくらい緊張してたんだ。
緊張が解けて、油断した瞬間。
「次はここにキスするね? お邪魔しました」
いたずらっ子みたいな笑顔で優しく唇をポンポンされた。
「今のはズルいって……」
1人になった玄関で唇を押さえ、その場にしゃがみ込む。
私が好きになったのは、真面目な小動物君かと思いきや、
予想以上に甘えん坊で、一途で、あざとくて、
私への愛が深すぎる、小悪魔な男の子だったみたいです。
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