小動物な後輩君の愛が深すぎる

「何かあったの……?」

「清花のことで相談があるって……」



えっ? 私のことで?



「なんて言ってた……?」

「話聞こうとしたら、清花達来ちゃったから何も……」



本人が来たから、気まずくなって話やめるのはわかる。

けど、苦手な菫に自分から相談持ちかけるなんて……。

怒らせちゃったんだ……早く謝らなきゃ……!







「もう……どこにいるの……」


昼休みになり、謝ろうと透瑠くんのクラスに行ったけど……いなかった。

隣の教室の隼のクラスにもおらず。

保健室にも図書室にも行ったけれど、彼らしき姿はなく。


今朝もそうだったけど、もしかして避けられてる……?



「……まさか」



階段を駆け上がり、向かった先は──。



「失礼します」

「あ、清花!」

「ねぇ、透瑠くん見なかった?」

「あ~……ごめん、見てない」



目を逸らした菫。


……嘘ついてるな。
この教室にいるんだろう。

でも……。



「そっか、ありがとう」

「…………ごめんね」