小動物な後輩君の愛が深すぎる





帰宅後、家族全員で食卓を囲む。

母の作った肉じゃがを口にしながら、今日あった話を切り出す。



「ねぇ、透瑠くんがこっちに帰ってきてたんだけど、知ってた?」

「もちろん! 立派な好青年になってたでしょう?」



夕飯を食べる箸が止まる。

えっ⁉ 立派な好青年って……お母さん会ってたの……⁉



「実は、春休みにさくらちゃん家にお邪魔した時に会ったのよ。同じ学校だってことは内緒にしててほしいって言われてね。きっとビックリさせたかったのね~」



ウフフ~と呑気にペラペラと話す母。

さくらちゃんというのは、透瑠くんのお母さんのこと。
ちなみに私の母は、華絵(はなえ)って名前。

隼だけじゃなくて、うちのお母さんにも口止めしてたのね……。




「────なぁ、夏休みになったら、久しぶりにみんなでバーベキューしないか?」



夕食を食べ終えてお茶を飲んでいると、母の隣に座っている父が突然口を開いた。



「いいわね! 透瑠くんも帰ってきたことだし! さくらちゃんに連絡してみるわね!」