小動物な後輩君の愛が深すぎる


どんな顔で迎えればいいんだろう。


詰め寄ろうとした時、怜也くんが言ってたみたいに、すごく怖い顔してたかもしれない。

海先生が怖いって言ってたけど、自分も人のこと言えないな。


反省していると、「よっ」と肩をポンと叩かれた。



「ごめん、ホームルーム長引いて遅れた」

「ううん、私も今来たとこだから。帰ろう」



隼の後ろにいる透瑠くんと目が合う。

あ、透瑠くんも自転車通学なんだ。


ちょっぴり緊張した顔でこちらの様子をうかがっている。


あー……これは完全に怖がられているな。
まん丸の大きな目がうるうるしてるもん。

……ごめんね。







3人で談笑しながら帰路に就く。

透瑠くんの体調はすっかり回復して、6時間目には授業に戻れたみたい。

とりあえず元気になってホッとした。



「あの……ごめんなさい。清花さんと最後に会った時の顔を思い出しちゃって……顔を合わせるのが怖かったんです」



透瑠くんは申し訳なさそうに眉尻を下げて、内緒にしていた理由を話してくれた。