どんな顔で迎えればいいんだろう。
詰め寄ろうとした時、怜也くんが言ってたみたいに、すごく怖い顔してたかもしれない。
海先生が怖いって言ってたけど、自分も人のこと言えないな。
反省していると、「よっ」と肩をポンと叩かれた。
「ごめん、ホームルーム長引いて遅れた」
「ううん、私も今来たとこだから。帰ろう」
隼の後ろにいる透瑠くんと目が合う。
あ、透瑠くんも自転車通学なんだ。
ちょっぴり緊張した顔でこちらの様子をうかがっている。
あー……これは完全に怖がられているな。
まん丸の大きな目がうるうるしてるもん。
……ごめんね。
◇
3人で談笑しながら帰路に就く。
透瑠くんの体調はすっかり回復して、6時間目には授業に戻れたみたい。
とりあえず元気になってホッとした。
「あの……ごめんなさい。清花さんと最後に会った時の顔を思い出しちゃって……顔を合わせるのが怖かったんです」
透瑠くんは申し訳なさそうに眉尻を下げて、内緒にしていた理由を話してくれた。



