小動物な後輩君の愛が深すぎる


酔った勢いでお母さんが話したのかと思いきや、お父さんが話してたのね。

この際全部話しちゃおうかな。



「ねぇ、放課後、時間ある……?」







「急に誘ってごめんね」

「いえ、大丈夫ですよ」



放課後、透瑠くんと待ち合わせし、家の近くにある公園に向かう。

最初は家で話そうかと思ったけど、お母さんが騒ぎ立てるだろうと思い、やめたのだ。



歩くこと10分、公園に到着。

遊具で遊ぶ小学生達を通り越して、端っこポツンと置かれたベンチに座った。



「殺到事件の話だけど……実は男子と揉めた時、海先生に助けてもらったんだ」



あれは高校1年の5月。
まだひたむきに委員会に取り組んでいた頃──。



『はぁ……』



机に突っ伏し、溜め息をつく。


今日も朝からジロジロ見られた。

毎日のように、美人美人……うるさい。
騒がれるこっちの身にもなってみろって感じ。



『おはよう清花ちゃん』

『あ、おはよう怜也くん』