小動物な後輩君の愛が深すぎる

隣に座ってきた彼に笑顔で返答した。

まともに顔見て挨拶したの、1ヶ月ぶりな気がする。



「連絡絶っちゃってごめんね」

「いえ全然。調子悪いのかなって気にはなってたんですけど、俺も最近調子悪かったからなんか話しかけにくくて」



なんだ、お互い同じこと思ってたのか。
避けられてるって思われてなくて良かった。



「透瑠くんも熟睡できてないんだね」

「清花さんもですか?」

「うん。ここ最近、毎晩智恵理が夢に出てくるの」

「マジ? 俺もです」

「えっ、透瑠くんも⁉」



どうやら透瑠くんも始業式の日を境に、夢に智恵理が何度も出てきているらしい。

私と同じく、ここ最近は毎晩のように見ているから、なかなか疲れが取れないのだそう。



「あの日ケンカしたからきっと怒ってるんですよ。
今朝も口喧嘩する夢見て、言い返しながら起きました」



同じ人物の夢なのに全然違う……!
家族と友達じゃ違うのかな。



「清花さんは?」

「あぁ、えっと……」



今日は交換ノートを届けにきた夢だったけど、内容の差がありすぎてなんて言えばいいのか……。