小動物な後輩君の愛が深すぎる

ソファーに腰かけていると、海先生が顔を覗き込んできた。


本当優しいなぁ。一瞬ドキッとしちゃったよ。

保健委員やってた時はときめいたこともあったっけ。


でも、どっちかというと憧れのほうが強かったから、人としては惚れたけど恋には落ちなかった。

というのも……。



「先生……最近彼女さんとはどうなんですか?」



肘掛けに寄りかかり、お茶を飲んでいる先生に尋ねてみた。



「いきなり何を言い出すのかと思ったら……。
特に何も。いつも通りだよ」

「へぇ~、今年も花火大会一緒に行きましたか?」

「……青石さん、あっちで休んでなさい」



お茶をゴクリと飲んでベッドを指差した先生。


答えてくれなかったけど、その反応は多分行ったな。


実は去年、菫と夏祭りに行った時に、偶然にもデート中の先生に出くわしたのだ。しかも浴衣姿の。

一緒にいた彼女さんに頼んで、先生と菫と3人で写真を撮ってもらったんだよね。今年も浴衣着たのかな。

そう聞こうとしたけれど、これ以上踏み込むと怒られそうだったのでやめておいた。