小動物な後輩君の愛が深すぎる

下校時間になり、待ち合わせ場所の校門へ樹と向かい、清花さんと隼くんと合流。

雑談しながら歩くこと約20分後。
家に到着し、3人を和室へ案内した。



「よぅ智恵理、久しぶり~」

「待って、今ろうそくつけるから……」



荷物を下ろして仏壇のろうそくに火をつけ、お(りん)を鳴らして手を合わせた。

姉ちゃん見えてる? 今日は全員集合だよ。



「智恵理ー、元気してるかー? 会いたかったよー」

「こっちは相変わらず楽しくやってるよ」

「智恵理さん、俺彼女できたんですよ!」



自由気ままに写真に話しかけている3人。
どうやら俺がいない間も会いに来ていたらしい。

ただ、こうやって全員集まるのは初めてだそう。


──コンコンコン。



「清花ちゃん、ちょっといい?」

「はい?」



和気あいあいと話していると、母が紙切れを持って部屋にやって来た。



「これ、多分交換ノートの一部だと思うんだけど……」

「ありがとうございます」



渡されたのは、小さく畳まれた色あせた紙。
罫線が引いてあるので、ノートを切り離したものだろう。