………なんか当たり強いよ。
しょんぼり。
なにも言えなくなってうつむいた。
利人が口を開いたのは、それからしばらく経ってから。
「今日みたいなこと、次やったら───すよ」
首を傾げて相手を見あげると、視線が絡む。
「なにって?」
「次、他人から物借りたらお前の部屋ごと燃やす」
また物騒な言葉が放たれた。
「利人、いつも脅し方雑すぎ……。犯すとか燃やすとか」
「どこが。ぜんぶ本気だけど」
─────悪魔。
利人って、ときどき本気と冗談の線引きがわからない。
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