じゃーそーいうことで、改めて1ヶ月よろしくねー、と言って、斉藤くんが席についた。



とりあえずあたしも席について、スクバの荷物の整理にとりかかる。


そこで────あることに気づいた。



………中身、なんか少ないような……。



「うあ、やっちゃった」


思わず声に出た。


どーしたの、とのぞき込んでくる斉藤くん。



「5限目と6限目の地理と数学の教科書忘れちゃった」

「まじか」


「あーあ……利人に借りにいかなきゃ……」

「いいよ、オレ見せるし! 机くっつければいいっしょ?」


「んーん大丈夫。利人に、隣の人に見せてもらうのはだめって言われてるんだよね」

「土屋くんに? なんで?」



キョトン、とされて、あたしもキョトンとした。