「まだ酔ってんの?」
冷たい声に喉の奥がぎゅっとなる。
「よ、酔ってない……。や、わかんな……ごめんなさ、い」
また、ぽろっと涙が溢れそうになる。
いつも、なんで急に怒るの。
利人に怒られると、あたしの気持ちが一生届かないような気がして悲しくなる。
もし届いたとしても、迷惑以外の何ものでもないんだろうって……。
でも、酔ってるとか酔ってないとか関係ないんだもん。
利人が好きって気持ちは生理現象みたいに止められない。
どうしても酔ってるって言うなら、利人に酔ってる。
万年あたしの扱いが雑すぎる利人に、もうずっと、不本意に酔ってる。
「菜結、ここ男の部屋。わかる?」
責めた口調で言われるから、意味を考える間もなく反射でコクコク頷く。
「……わかってんなら、さ」
「っ、う?」
とつぜん、強い力で腕を引かれて、足がもつれそうになる。
そうして、どこまでも雑な利人は、
「こうなってもおかしくないのも、わかるよな」
あたしをベッドに荒々しく押し倒した。



