勢いよくベッドから飛び降りて、そばに掛かってた上着をテキトウに羽織る。
「ちょっと、行ってきます!」
「ど、どちらへ……」
「利人の家です!」
「先程もお伝えしましたが、土屋さんは生徒会のお仕事があられるそうで……。おそらく、もうお家にはいらっしゃらないかと……」
その言葉に、ピタリ。足が止まる。
うう……そうでしたね……。
今さっき聞いたばっかりじゃんね、あたしのバカ……。
スマホの時計を見ると、午前10時30分。
今ごろ学校で生徒会のお仕事かあ……。
さすがに、もう読んだってことはないよね。
漫画を学校に持っていくってこともないだろうし。
今、あたしの漫画はin利人の部屋ってところかな……。
そうは思っても、あれが手元にないだけで落ち着かない。
我慢ならず、スマホから利人の連絡先を探した。