そのページを見せつけられた瞬間。
ギリギリのところで止まってた涙がじわっと溢れて、視界がぼやけた。
鼻血もまだ止まってないのに、悲惨すぎ。
今鏡見たら、自分の顔のやばさにショック受けそう。
できることならこの場に倒れてしまいたい。
「ふうん、お前はこういうのが好き、ね……」
意地悪く笑われる。
……ずるいの。漫画のヒーローがヒロインちゃんをいじめるときと同じカオだから。
あたしは取り返すのを諦めてそっぽを向いた。
「好きだよ……、わるかったですね」
利人に後ろからぎゅって抱きしめられたいし、その体勢のまま、いろいろ………なコトを毎日妄想してるの、これっておかしい、のかな。
「女の子はみんな、好きな人に触れられたいって思ってるの……」
「……好きな人、。……お前もそんなこと考えるんだ」
「そうだよ。誰だって好きな人にいっぱい愛してもらいたいよ、あたりまえでしょ」
「……へえ、こんなふうに?」
「……、っ、?」
一瞬心臓が止まった。
後ろからぎゅって抱きしめられたから。



