哀恋の先で、泣いて。

「俺もさ、ちゃんと別れようとしてた。だから明日まで、10月いっぱいでバイト辞めることにしてた。椿とは二度と会わない」
「……うん、」

「ごめんな、先に言わせて。苦しいこと言わせてごめんな」
「……ううん」



遅かれ早かれこういう結末を迎えていただろう。

"二度と会わない"と言いながら、優しい声で謝って、優しい手つきで髪を撫でるのは卑怯すぎるし、ずるすぎると思う。



最後に声をあげて泣いたのはどっちだろう、ふたつの声が誰もいない公園に響き渡った。

私は最後に、彼の胸の中で泣く。優しい腕の中で、泣いて終わるなんて切ないけれど、もうここに戻ってこられることはないから思う存分泣いた。



さっきまで「ごめん」だったけれど、「ありがとう」って言い合って最後の最後に泣きあった。



「ありがと……う、椿」

本当に本当に私はバカだ。どうしてもっとはやくこうできなかったのだろう、と後悔が溢れる。