哀恋の先で、泣いて。

視界が歪んで、麻弥の着ているシャツを濡らして、自分のスカートの上に雫が落ちても、構わずに泣いた。



「ごめん、椿……ごめん、ずっと」
「ごめん、ね」



本音を伝え合って、一緒に泣くのがいまだなんて、最後だなんてこんなにも悲しいことはあるだろうか、こんなにも切ないことはあるだろうか。

もっとはやかったら、違和感を覚える度に、気持ちがすれ違う度に、泣きたくなる度に向き合えていたらこんな結末は迎えなかっただろう。


バットエンドじゃなくて、ハッピーエンドを迎えていただろう。




付き合うって、恋人になるってとても幸せなことだけれど、それ以上に残酷だった。

永遠なんて約束できなくて、どんなに想っていても、どんなにすきでも別れがある。



付き合わなければ、恋人にならなければ、ずっと一緒にいられたかもしれない、先輩と後輩の関係でいられたかもしれない、離れる必要なんてなかったのかもしれない。

もう遅いのに、現実は変わらないのにそう思っている自分がいた。