ふたりの声と。
目の前にでーんと「江川 岬」ときれいな字で書かれたノートが飛び込んできた。
「えっ、漣……?」
「七流?」
そのノートを手にしていたのは漣くん。
まるで、江川くんとわたしとの間をついたてるかのように。
どっ、どうして漣くんが……?
驚くすずちゃんとわたしの目の前で、表情を変えることなく、淡々と話す漣くん。
「コレ、俺のと混じってた」
「あー……誰かが置きまちがえたのかも。
ありがとう」
「………」
それにはなにも返答せず、
「じゃ、俺委員会行くから」
「っ……」
「海凪?どうかした?」
「あっ、いっ、いやべつに……」
それだけ言って教室を出ていった。
「で。なに?小山」
「へっ?」



